貸借対照表などの財務諸表は、株式投資を行うならチェックしたい点

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財務諸表は複式簿記を用い、企業が経営や財務の状態を記すものです。一般的には決算書と呼ばれているものの、自身とは関係のない会社の財務諸表を調べることはあまりありません。しかし、株式投資を行うならば、必ず投資を考えている企業の決算書をチェックする必要があります。まず、証券取引所に上場している企業は、金融商品取引法によって必ず財務諸表を提出しなければいけません。その為、EDINETと略されることもある、金融庁の電子情報開示システムでチェックすることが可能です。また、上場している会社ならば自社のホームページで公開しているので、すぐに企業の状態についてチェックすることが出来ます。

財務諸表はキャッシュフロー計算書、貸借対照表、損益計算書の3種類で構成されており、簿記を習ったことがある方なら貸借対照表と損益計算書の基本的なルールはご存知でしょう。貸借対照表は会社の資産、負債がどうなっているかを表している書類であり、まずチェックしたいのは流動資産と流動負債です。この2つは、1年以内に現金にすることが出来る資産と、1年以内に返済する必要がある負債を表しています。流動資産を流動負債で割ったものが流動比率であり、これが200%を超えているならば当面の資金繰りは問題ないと判断されることが多めです。逆に100%を切っているならば新たに借金をしないと返済出来ない可能性が高く、極めて危険な状態となっています。他にも自己資本比率、手元流動性など貸借対照表でチェックしたいポイントは多くあり、注意が必要です。

損益計算書は会社の業績を表している、いわば成績表のようなものであり、売上総利益や営業利益、経常利益率などは貸借対照表と合わせてチェックしたいポイントとなっています。キャッシュフロー計算書は日商簿記なら1級で登場するものなので、最も馴染みがない書類ですが、財務諸表の中でも特に重要です。こちらは現金の流れを表しており、営業と投資と財務の3種類についての現金の状態が確認出来ます。

営業キャッシュフローは優良企業の場合はプラスになるのが普通であり、ここでキャッシュに余裕が生まれるならば他の部門にお金を回せるので会社は安定します。投資キャッシュフローがマイナスの場合は積極的に投資を行っている、逆なら投資にお金を回していないと考えられます。企業は銀行からの借金を返すのが普通なので、返済が順調ならば財務キャッシュフローはマイナスとなるでしょう。そして最後に、フリーキャッシュフローは企業が自由に使えるお金であり、こちらが多い会社を選ぶのが一般的です。

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