株式投資を行う上でチャートの動きを確認することは必須と言っても過言ではありません。それぞれの銘柄がどのような動きは見せるかは状況によって異なっているものの、過去の例から推測出来る場合もあります。チャートで使われている移動平均線は、株価の終値の平均を表していますが、短期のものと長期のものを見ることが可能です。一般的には25日の移動平均線と75日の移動平均線が良く使われており、全体的に日数が長めの75日の方は緩やかに移動しています。一方で25日の場合は、一気に値上がりや値下がりをした時などは派手に移動するのが特徴です。この25日の平均値と、75日の平均値、2つの線が交差する時の動きを表しているのが、ゴールデンクロスとデッドクロスとなっています。
ゴールデンクロスの方は買いサインとして知られており、25日の方のラインが、75日の方のラインを下から追い抜く形のものです。株価がどんどん下がっていってしまい下げ止まらないケースは珍しくはありませんが、基本的に株価は下がり続けることはないので、どこかが底値となります。この値段なら買っても良い、お買い得だと判断する投資家の方が増えていくと、今度は株価が上昇していきますが、どこが底値かを判断するのは至難の業です。ゴールデンクロスは株価が上昇していく際に良く見られるパターンなので、この特徴が表れた時には買い注文を入れる方が増えます。
勿論、底値の付近で必ずチャートに特徴が表れるとは限らないので、このポイントにだけ目を向けていると失敗してしまうことも珍しくはありません。また、何らかの理由で株価が暴落した直後にゴールデンクロスが発生するケースもあるものの、こちらは買ってはいけないと判断されます。ある程度の期間に渡って株価が緩やかに下がる、或いは横ばい状態だったのに25日の移動平均線の方が上に来たなら、ある程度は信頼を置くことが出来るでしょう。
ゴールデンクロスとは逆に買ってはいけないサインと言われているのが、デッドクロスです。こちらはゴールデンクロスとは逆に上の方にあった25日の方のラインが、75日の方のラインを下回っていくのが特徴となっています。これから値下がりしていくと判断されるサインなので、こちらを見かけた場合には特に注意を払わなければいけません。100%の確率で信用することが出来る特徴ではありませんが、この2つの特徴的なチャートの動きについて良く知っておくと役立ちます。