株式投資では、銘柄を売買する単位を単元として、単元ごとにまとめて売買を行うシステムがあります。これを単元株制度といいますが、銘柄によっては1株ずつ買うというやり方ができません。1単元を100株としている銘柄なら最低100株から、1単元を1000株としている銘柄なら最低1000株からしか買うことができないのです。たとえばある企業の株価が3000円だったとして、この銘柄の1単元が100株だった場合、最低でも30万円ないことにはこの銘柄を買えないということになります。
ただし、株式投資をこれから始めようという人やそれほど投資資金を使えないという人が、いきなり30万円を投資するのは簡単ではありません。お金を用意できたとしても、それほどの大金を一気に注ぎ込むのは心配です。
そんな人でも安心して株式投資を始められるのが、ミニ株、プチ株、まめ株といった少額の積立式商品です。これらは1単元ではなく1株から買うことができるので、1単元100株の株価3000円の銘柄でも3000円あれば買うことが可能になります。こうした商品はいくつかの証券会社によって用意されていますが、それぞれ特徴があります。各証券会社の扱う商品の概要を知って、利用しやすいところを選びましょう。
プチ株を取り扱っているのはカブドットコム証券になります。プチ株は1株から買うことができます。手数料は約定代金が2万円までなら100円、以降、1万円増えるごとに67円ずつ加算されます。配当や株式分割の割当はありますが、株主優待や議決権はありません。
ミニ株を取り扱っている証券会社には、大和証券、野村證券、マネックス証券などがあります。ミニ株はプチ株のように必ずしも1株から買うことができるわけではなく、最低の売買単位が1単元の10分の1の株数からになります。手数料は証券会社によって違いますが、ひとつの約定ごとに540円とか約定代金の0.63%とかいうふうに決まっています。こちらも、配当や株式分割の割当はありますが、株主優待や議決権はありません。
まめ株は野村ジョイ証券が取り扱っています。こちらは1株から売買することができます。手数料はインターネットでの取引ならば約定代金の0.864%(最低手数料108円)となっています。まめ株も配当や株式分割の割当はありますが、株主優待や議決権はありません。
株式投資を始めたいと思いながらも、まとまったお金が用意できなくてあきらめていた人は、ぜひこれらの単元未満株の積立サービスをご利用ください。