信用取引が加熱している際に信用規制がかけられることがある

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株式市場で良く見られるのが、高騰となっています。株価が高騰する原因は様々であり、仕手株と呼ばれる値段を吊り上げられたものが代表的な存在です。仕手筋と呼ばれる集団が買い占めを行っていくので、需要と供給のバランスが取れなくなってしまい、高騰が始まります。更に、高騰している株があるならば仕手筋とは無関係な投資家の方も取引を行おうと飛び込んでくるので、高騰が更に進んでしまうのが典型的なパターンです。このような仕手株の株価を操っている仕手筋は、ある段階で一気に手を引いて空売りを行いますので、一瞬で暴落してしまい価値がなくなるケースも珍しくはありません。

もっとも、誰もが知っている株や、多くの投資家が取引を行っている株でこのような真似は出来ませんから、必然的に人気がない株が狙われます。その為、株価が上昇するような要素が殆どないにも関わらず高騰する銘柄は特に注意が必要です。他に、成長株も高騰しやすい株であり、仕手筋のように株価を操作しようとする人間がいなくても、高い需要を誇っているものはどんどん株価が上昇していきます。勿論、仕手株にせよそうでないにせよ、投資家がどの株を選ぶかは自由なので、基本的には咎められるものではありません。しかし、あまりにも特定の株で信用取引が加速しているようならば規制がかかってしまうケースがあり、これは信用規制と呼ばれています。

信用取引は借金を行って株の売買を行う制度なので、あまりにもエスカレートすると市場に様々な悪影響が出てしまう可能性も出てくるでしょう。まず、証券会社の方に出る悪影響としては、株を調達することが難しくなる場面が出てきます。信用取引は借金を行って株を購入するので、扱う株の数は増えるのが普通であり、その状態が続けば取引に使える株が用意出来ないケースも出てくるので、そうなる前に規制を行うのが普通です。

この場合には証券金融会社が、まず証券会社に対して貸借取引を規制するように要請し、次いで証券会社が投資家に対して貸借取引の規制を発表します。このことは貸借取引規制と呼ばれており、それとは別に証券取引所の方で行われるのが信用規制です。このように信用取引をしないように要請されれば、既に高騰している銘柄は売買されなくなっていくので、基本的には大きく値下がりしてしまいます。信用取引には借金など多くのリスクがありますが、売買の中止が要請されることもリスクの1つです。

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