親からお金を借りるには借用書を作ろう

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車や住宅のような大きな買い物をする時、生活費が少し足りない時などにお金を借りたいと思うことがあるでしょう。そんなときに実家を頼れるのであれば、両親からお金を借りることも検討すべきでしょう。

金融機関やカード会社のカードローンを利用すれば、年率18%近い金利がかかります。しかし身内のお金の貸し借りであれば、利子無しまたは掛かったとしてもカードローンよりかなり安い条件でお金を貸してくれることでしょう。

もし家族からお金を借りることになった場合は、借用書を作成しておくことをお勧めします。なぜならば、借用書がないと家族から贈与されたと解釈されかねないからです。

贈与税とは?

贈与税は個人から財産を貰ったときにかかる税金のことで、家族であっても条件によっては贈与税の対象となります。

 
■贈与税の計算方法

その年の1月1日から12月31日までの1年間にもらった金額の合計から、基礎控除額110万円を差し引いた金額の10%が贈与税となる。

(例)祖父から新車購入のために現金200万円をもらった場合

200万円-110万円×10%=9万円が贈与税となる
 

このように車や家の購入など、まとまった資金を融通してもらうと金額によっては贈与税が発生しますので、借用書を作ってお金を借りていることを証明しておく必要があります。

また贈与税は贈与された金額すべてが課税対象になるのではなく、一般贈与であれば基礎控除額として110万円の控除、学校進学などの教育資金であれば1500万円まで非課税となります。

親子だからとお金の貸し借りをルーズにしている人もいるようですが、たとえ血のつながった家族でも借用書はきちんと作っておいた方が安心です。

借用書作成時の注意点

借用書を作成するにあたって、どのようなことに気をつければいいのでしょうか?

 
■借用書に記載しておくべき項目

  • 借り入れ金額
  • 利息
  • 返済方法
  • 返済期間・・・etc

 

このように借金の金額や利息、返済期間などはしっかり記載しておきましょう。借用書のフォーマットがわからない場合には、銀行のキャッシングなどの契約書を参考に作成してもよいでしょう。

また返済方法ですが、直接手渡しするのではなく借金返済であることを明確にするために、銀行口座を介して返済した方がよいでしょう。そうすればいついくら返済したか、記録として通帳に残るので後々の証明にもなります。

更に借用書を作成するときに忘れてならないのが捺印です。捺印は本人の意思確認という意味であり、できれば信用度の高い実印を各自準備しましょう。

また借り入れ金額によっては収入印紙の貼付も必要です。親子の貸し借りにわざわざ収入印紙が必要なのかと思う方もいるでしょうが、収入印紙がないと印紙税の脱税とみなされてしまいます。

この記事のまとめ

贈与税の対象とならないためにも、親からお金を借りる時には多少面倒でも借用書は作成しましょう。

ただし借用書の作成には注意点がたくさんありますので、もし自分で作成するのに不安な場合は税務署に相談してみるのもよいでしょう。相談窓口では専門家が借用書の作り方についてアドバイスしてくれるので安心です。

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