株式投資の特定口座はどんなもの?

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株式投資をするためには、証券会社に口座開設する必要があります。証券会社の口座には一般口座の他に、特定口座と呼ばれる種類もあります。特定口座とは、上場株式をはじめとした譲渡益の課税に関して、証券会社の方で損益の計算をしてくれ、特定口座年間取引報告書を作成してくれる口座をさします。ちなみに特定口座で開設し、皆さんが希望すれば、証券会社が納税手続きを代行してくれます。通常株式投資で所得が発生し所得税の納税義務が発生した場合、2~3月に行われる確定申告を経て税額を確定させないといけませんが、この確定申告をする必要がなくなります。確定申告は通常、平日の日中に税務署で手続きします。サラリーマンをしている人にとっては、なかなか申告する時間を作れない場合も多いでしょうからメリットがあります。

特定口座の中には、確定申告の代行まではしない口座もあります。ただし特定口座であれば、先ほど紹介した年間のお客さんの取引をまとめた年間取引報告書は作成されます。この報告書の内容を確認すれば、簡単に確定申告の手続きができます。確定申告に行くのは面倒とか、行くのは良いけれどもできる限りササッと済ませたいと思っている人は特定口座の利用をおすすめします。

自分が運用する銘柄が、時に株式分割をすることもあるかもしれません。この場合でも、特定口座で開設していれば対応してくれます。分割する前の親株はもちろんのこと、子株も特定口座の中で計算されます。取得価額の修正計算が通常必要になるのですが、証券会社の方で処理してくれます。また株式を保有している人で、自分の子供などに贈与したり、亡くなった時に配偶者や子供に相続する場合でも手続きがスムーズになります。もし特定口座で預かっている株式や現金を相続・贈与する場合でも、取得価額の引継ぎなどは自動的に管理してくれますから、面倒な手続きはありません。

ただし特定口座で源泉徴収されるシステムを採用している場合には、一つ注意すべきことがあります。もしかすると今後政府の方針で、特例措置が行われる可能性があります。たとえば譲渡損失の繰越控除制度などが該当します。このような特例措置の場合、証券会社ではそこまで対応してくれません。もし還付を受けるなどの場合には、皆さんが確定申告で適切な手続きをしなければなりません。いつものように証券会社で何とかしてくれると思っていると、みすみす受けられる還付を受け損ねることにもなりかねません。

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