派遣登録時の身分証明書提出が必須な理由

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派遣登録説明会の持ち物リストに「身分証明書」と書いてあるのを見たことがある方も多いと思います。派遣登録に、なぜ身分証明書が必要なのでしょうか。今回は、派遣登録時に身分証明書は必須である理由について見ていきましょう。

身分証明書提出は必須

身分証明書とは、現在の氏名、住所、生年月日が明記されている、有効期限内の公的機関発行の証明書のこと。

一般的に、派遣会社は派遣登録時に身分証明書の提出を求めます。それではなぜ、身分証明書の提出が必要なのでしょうか。

派遣会社は「信頼に値する人材です」という評価をつけて、派遣スタッフを企業に紹介します。派遣会社としては、もし何かあった時には、その人物に関して責任を負いますという約束のもと、派遣しているのです。

万が一、派遣スタッフがミスをして、大きなダメージを企業に与えたり、問題を起こした場合、派遣スタッフの身元すら明らかでないようなことがあっては、派遣スタッフを管理する派遣会社にとっては、信用問題に関わります。

被害の規模によっては、その企業とは取引停止となることも。そうなってしまうと、派遣会社が大きな被害をこうむることになってしまいます。

派遣スタッフの管理は、派遣会社の責任。きちんと管理するために、身分証明書の提出を求めると考えておきましょう。逆に言えば、身分証明書の提出を求める派遣会社は、派遣スタッフに対しても誠実な対応をしてくれる会社として、信頼できるということになります。

派遣会社は、信頼関係の構築できる、身元の保証された人物を採用したいと考えています。身分証明書の提出は、年齢詐称や、偽名の使用をして身分を偽り登録するのを防ぐ目的もあります。派遣会社にとって、自社で働く人材を採用するよりも、企業に責任を持って紹介する派遣スタッフの採用のほうが、責任は重いもの。

身元の分かっている人を派遣することが、派遣会社にとっても安心材料になりますし、派遣先に対するマナーとなるのです。また、大手企業は、派遣会社に派遣スタッフの身分証明書提示を義務づけているケースもあります。

個人情報保護の観点から、身分証明書や履歴書が派遣先に渡されることはありません。ただ、派遣先の企業も安心材料のひとつとして、派遣会社に身元の保証がされている人物を紹介して欲しいと条件を出している場合もあるのです。

身分証明書の提示を求められたら、しっかりとした会社なのだと安心して提示するようにしましょう。

身分証明書として認められるもの

身分証明書として認められるものは、以下のものになります。

  • 運転免許証
  • パスポート
  • 健康保険被保険者証もしくは国民健康保険被保険証
  • 住民票
  • 学生証
  • 住民基本台帳カード
  • マイナンバーカード(顔写真付きのものに限る)

身分証明書の提出時には、住所が変わっていないこと、そして有効期限が切れていないものであるということを確認しましょう。身分証明書は、派遣登録時以外でもさまざまな場面で提示を求められます。

引越をしたら、住所は忘れずに住所変更手続きをするようにします。有効期限に関しては免許証やパスポート、住民基本台帳カード、マイナンバーカードなどに設定されているものに、注意が必要です。

ギリギリになって慌てることがないように、登録を検討し始めたらすぐに期限が切れていないか確認しておくようにしましょう。また、発行から日が経っている住民票も、身分証明書として使うことができません。

場合によっては、身分証明書の種類が限定されているケースもあります。事前に一度、派遣会社に電話をして、どのような身分証を持参すべきか確認しておくとよいでしょう。

派遣会社による前職調査とは

以前勤めていた会社に、派遣会社から問い合わせが入る可能性は、ゼロではありません。派遣会社としては、トラブルを起こしやすい人や、体調面で不安のある人はできれば雇いたくないもの。

即戦力であることも大事ですが、派遣された企業で欠勤せず、トラブルも起こさずに過ごせる人というのも、大切な条件です。

退職理由が会社とのトラブルであったり、心身の健康状態が原因だった場合、派遣先で同様のトラブルを起こす危険性があると判断されます。

そういった人を採用してしまわないように、前職調査は行われます。前職調査の具体的な実施方法ですが、主な方法としては考えられるのは、電話による調査です。

郵送やメールでの調査は、証拠が残ってしまうので、あまり現実的ではありません。

前職調査は「個人情報保護法の観点から違法ではないか」との見方もあり、手間も労力もコストも掛かるため、派遣会社が実施することはほとんどありません。

但し、派遣先企業が金融(銀行・証券会社・保険会社)や、警備会社の場合は、行われることもあります。ただし、現在在職中の方が派遣登録した場合は、勤務中の会社に調査することになってしまうため、前職調査を行うことはありません。

前職調査をされることが殆どないからといって、いい加減な経歴を書いていいということにはなりません。万が一、前職調査をされても問題がないように、自分の経歴は正しく記入しましょう。

マイナンバーとは

2016年1月から運用が開始された「社会保障・税番号制度(マイナンバー制度)」。まだあまり理解できていない人も多いと思いますが、派遣会社にマイナンバー提出を求められた方もいらっしゃるのではないでしょうか。

派遣会社に対して、どうしてマイナンバー提出が必要なのか、見ていきましょう。

マイナンバーは給与支払い時に必要

マイナンバーとは、住民票を持つすべての人に与えられる番号のこと。「社会保障と税の共通番号制度」であり、コンピューターを使用して行政事務を効率化することを目的としています。複数の機関に属している個人の情報が、同一人物のものであることを確認する際に活用されるものです。

マイナンバーは、給与の支払い手続きに必要となります。ですから、マイナンバーは派遣会社に提出しなくてはいけないのです。

「マイナンバーを提出すると、個人情報を把握されそうで嫌」というイメージを抱いている人も多いようですが、マイナンバー提出・通知は法令により義務づけられています。求められたら、きちんと応じましょう。

派遣先企業にとって、派遣スタッフはマイナンバー取得対象者ではありません。派遣スタッフが雇用契約を締結しているのは、派遣会社です。派遣先でマイナンバーを求められることはありません。万が一、提出を求められた場合はお断りをし、派遣会社に相談しましょう。派遣先企業への提出義務は、ありません。

個人情報取り扱いは厳重

派遣会社では、派遣スタッフの個人情報を保有しています。その取扱いは、非常に厳重です。個人情報の取り扱いにおけるルールとして、個人情報保護法が2003年に制定され、2005年に全面施行されました。

現在、派遣会社に登録されている個人情報は、各社ルールを定めて取り扱っています。

一度登録した情報が、永久に残るということはありません。派遣スタッフと派遣会社の最終コンタクトから一定時期経過した場合や、2年以上やりとりのないまま経過し、スタッフが意思確認の電話をして連絡が取れない時は削除する、といった規定があり、最終コンタクトから長くても5年以内に、個人情報は派遣会社のデータから削除されることになっています。

派遣会社のホームページに「登録後、2年以上経過した場合は、再度登録会へいらしてください」と記載されていることからも、個人情報は一定期間で破棄されていることが分かるでしょう。

安心の基準・プライバシーマーク

現在、日本社会全体が個人情報の取り扱いにとても敏感になっています。個人情報漏洩は、即業務停止につながるダメージの大きなもの。派遣会社としても、取り扱いには十分注意を払っています。

でも、いくら注意深く取り扱うと言われても、不安を感じる方もいるでしょう。そのような場合は、登録商標としてプライバシーマーク(通称Pマーク)を取得している派遣会社を選ぶという方法もあります。

Pマークとは、個人情報保護法よりも厳しく定めた個人情報保護方針を規定し、個人情報の適正な取り扱いを行っている事業者に対して、使用が認められているもの。

一般財団法人日本情報経済社会推進協会(JIPDEC)が、一定の要件を満たしている法人に対して付与しています。

Pマークの取得には社内研修が義務付けられており、適切な管理に必要なシステム構築・運用等が求められたりと、コストや手間もかかり、労力も必要なもの。

決して簡単な手続きではありません。そのプロセスをきちんと踏んだ上でPマークを取得している派遣会社なら、安心して個人情報を預けられるのではないでしょうか。

身分詐称は犯罪です

派遣登録の際、仕事に就きたい一心で、身分詐称をする人もいます。自分の年齢や学歴、経歴に不安を感じ、偽りたくなる気持ちは、分からないでもありません。

でも、身分詐称は立派な犯罪です。無事に登録でき、派遣先企業での仕事がスタートしていたとしても、身分詐称が判明したら即契約終了になります。派遣会社としても、一度紹介したスタッフを、契約満了を待たずに退職させるというのは大きな痛手です。

でも、それ以上に身分を詐称したまま仕事を継続させるのは、許されないことなのです。「30代ということにしてしまおう」「本当はアルバイトだったけど、正社員で仕事をしていたことにしよう」「高卒だけれど、大卒ということにしよう」――どれも、誰かの命に関わるような嘘ではありません。けれど、信頼関係構築には致命的なもの。

当たり前のことですが、嘘はいけません。派遣会社はスキルや人となり、経歴などあなたのことを把握した上で、企業とのマッチングを行います。前提として、そこに嘘があってはいけません。

派遣会社は、労働派遣法という法律の元、規律を守りながら業務を行っています。ですから、法を犯してまで登録しようとしている応募者を、そのまま登録させる訳にはいきません。年間何百人もの応募者との面談を行っている担当者は、嘘を見破ることができる審美眼の持ち主。経歴詐称についても、しっかりとチェックをしています。

自分を大きくみせようとして嘘をつき、万が一登録でき、仕事に就くことができたとしても、仕事をしていく中で整合性が取れていないことに気づかれてしまうもの。派遣会社は応募者と、派遣先企業のニーズをしっかりとマッチングし、気持ちよく仕事ができるようにするのが仕事です。

嘘の情報を登録しては、せっかくの役割を果たすことができません。経歴、スキル、ありのままの自分を見せて、出来ること、出来ないことを伝えた上でマッチングしてもらったほうが、お互いのためになります。

許認可業務である一般人材派遣を展開している派遣会社は、法を遵守することに対して通常の企業以上に厳しい姿勢を持っています。

自信を持って派遣先企業にスタッフを派遣するために、派遣スタッフに対しても社会的規範や企業倫理を求めるようになってきています。

当たり前ですが、コンプライアンスやモラルを遵守することは仕事をする上で基本中の基本です。身分詐称していなければ、身分証明書提出に何も問題はありません。

派遣社員という働き方を選んでいるだけで、立派な社会人であるということを自覚し、自分の行動に責任を持つようにしましょう。

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